完全版・聖者の演説 BY アルベルトさん 諸君 私は聖夜が好きだ 諸君 私は聖夜が好きだ 諸君 私はクリスマスが大好きだ ツリーが好きだ パーティーが好きだ カードが好きだ キャンドルが好きだ ケーキが好きだ 七面鳥が好きだ 靴下が好きだ 煙突が好きだ ラストクリスマスが好きだ 路上で 我が家で デパートで おもちゃ屋で 学校で 教会で 商店街で 保育園で 駅前で 路地裏で この地上で行われる ありとあらゆる聖夜的行動が大好きだ テーブルにならべたご馳走がクラッカーの一斉発射の 轟音と共に参加者の胃に収まっていくのが好きだ 駅からの帰り道に山下達郎のクリスマス・イブが流れた時など心がおどる 私の与えたDQ[を 子ども達が 徹夜でクリアしようとするのが好きだ 奇声を上げて 朝焼けが差し込む部屋から飛び出してきた少年が クリアしたと叫んだ時など胸がすくような気持ちだった つま先をそろえた父親の横隊が おもちゃ屋の陳列棚を蹂躙するのが好きだ 恐慌状態の幼児が 既に(財布が)息絶えた父親に 何度も何度も駄々をこねている様など感動すら覚える 純真無垢な少年少女達がベッドの横に靴下を吊るし上げていく様などはもうたまらない コーランヲ叫ぶイスラームの少年兵達が 私の手渡したプレゼントとともに 金切り声を上げて私の前に ばたばたとひれ伏すのも最高だ 哀れな 仏教徒達 が 雑多な誇りで健気にも立ち上がってきたのを PSPとNDSが主義主張ごと木端微塵に粉砕した時など絶頂すら覚える 幼稚園の子ども達に滅茶苦茶にされるのが好きだ 必死に守るはずだった秘密が蹂躙され 子ども達が現実に打ちのめされていく様は とてもとても悲しいものだ お年玉の物量に押し潰されて殲滅されるのが好きだ 正月 に追いまわされ たった一週間で記憶の隅に追いやられるのは屈辱の極みだ 諸君 私は聖夜を 天国の様な聖夜を望んでいる 諸君 私に付き従う大隊戦友諸君 君達は一体 何を望んでいる? 更なる聖夜を望むか? 幸福にあふれた 夢の様な聖夜を望むか? 鉄風雷火の限りを尽くし 三千世界の鴉にまで配りつくす 嵐の様な配達を望むか? (ガガガガ ガガガガッ) 「 メリー・クリスマス!! メリー・クリスマス !! メリー・クリスマス!! 」 よろしい ならばクリスマスだ 我々は満身の力をこめて今まさに振り下ろさんとするトナカイの手綱だ だがこの寒い北の果てで一年もの間 堪え続けてきた我々に ただの聖夜では もはや足りない!! クリスマスパーティーを!! 一心不乱のクリスマスパーティーを!! 我らはわずかに一個大隊 千人に満たぬ敗残兵にすぎない だが諸君は 一騎当千 の古強者だ と私は信仰している ならば我らは 諸君と私で総兵力100万と1人の軍集団となる 我々を忘却の彼方へと追いやり 眠りこけている連中をクリスマスソングで叩き起こそう 煙突から進入し 枕元にそっと置いていって 思い出させよう 連中に歓喜の味を思い出させてやる 連中に我々の鈴の音を思い出させてやる 天と地のはざまには 奴らの哲学では思いもよらない贈り物があることを思い出させてやる 一千人のトナカイ の配達団で 世界に配り尽くしてやる 全トナカイ助走開始 旗艦トニー・トニー・チョッパー始動 離陸!! 全ワイヤー全手綱解除 「最後の大隊 大隊指揮官より全配達艦隊へ」 目標 全世界津々浦々子ども達上空!! 第2004次 クリスマス 作戦 状況を開始せよ 征くぞ 諸君